そんな中、静かだったアルビオンから人が動く気配がして三人は振り返った。
そして視界にある人物の背中が見えた。
「お手をどうぞ〜」
「ジノ、いつの間に・・・」
「それは女の子に対する態度だよね?」
ライは深いため息をついてジノの手をとった。
ニコニコと微笑むジノの顔をじっとみる。
(実はばれているんだろうか・・・?)
ため息をつき、ライは着ている軍服のネクタイを緩めボタンの一番上を開けた。
(どうでもいいけど早く着替えたいなー・・・)
汗によりべっとりと体にくっ付いてくるシャツを鬱陶しく思う。
まあ普通に考えればカレン相手に戦うのにそれだけ汗を掻くのは当然のことであり、この場合ライの格好が悪いのだが、ライが手
を抜いたわけではない。
ライは誰が相手だろうと常に軍服であった。
ナイトオブゼロという最高職に就いているのだから、本来ならば他のラウンズと同じく専門のパイロットスーツを与えられている
はずである。
しかし、ライは作るどころか、採寸すらしたことがない。
周りの人間からも勧められているが決してパイロットスーツを着ることはなかった。
軍服の発汗性の悪さも着心地の悪さも、パイロットスーツの軽さや動きやすさも良く分かる。
それでもライがパイロットスーツを着ないのには理由がある。
着ないのではなく、着れないのだ。
パイロットスーツは発汗性と丈夫さ、それと軽さを一番に考えられて作られる。
お陰で動きやすくKMFとの相互性は最高に良く、とても動きやすいものとなった。
だがライにはそれがパイロットスーツを着れない原因である。
パイロットスーツは飾り気は無く、極限までの軽さを追求したために体に密着させて作られている。
その為パイロットスーツは体のラインがはっきり出る作りとなっている。
ライには大きな秘密がある。
そしてその秘密は前皇帝シャルルとその弟V.V.とC.C.、そしてルルーシュとロロのみが知っている。
その秘密とは、
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中途半端ですがここでいったん区切ります。
2009・02・19
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